出張買取　北本市「新京阪車輛構造図集」など鉄道書籍

※買い取り価格は当日の価格であり、その価格を保証するものではありませんので予め御了承下さい。
※状態や付属品の有無、買い取り方法などによって価格が変動いたします。

スタッフから一言

先日、担当のスタッフが埼玉県北本市へ出張買取に行きました。お客様から「新京阪車輛構造図集」など鉄道書籍があるとお問い合わせがあったからです。

ウチにもよく鉄道車両の図集等をお譲り頂きます。その中には今回お譲り頂いた鉄道資料保存会から出ている本が何冊もあります。まだ鉄道に慣れていない頃には、本の中を検品していても、同じ絵が何枚も続いているという印象しかありませんでした。しかし、今は中に書かれている図面は同じようで、ちょっと違う部分がある車両だとわかるようになりました。特に車両の構造図等は鉄道模型を扱っていることもあり、つい気になって読み込んでしまいそうになる本になってしまいました。その図集にはその車両が作られた年から、どれだけの最高速度が出るのか、車幅はどのくらいか、客車なら座席で何人座れて立っていると何人が乗れるのか等が書かれていて、細かいとその車両のドアについてまでもしっかり書かれていました。文字、数字だけでなく図面と一緒に書かれているのでとても見やすかったです。

また、鉄道の趣味では模型を集めたり、作ったりする人も多いと思います。そんな時の模型作りの参考にとても役立つ資料だと感じました。

鉄道史料保存会の「新京阪車輛構造図集」とは

鉄道史料保存会の「新京阪車輛構造図集」とは、大正時代に開通し、京都府・大阪府に路線を有していた新京阪鉄道の車両図をまとめた本です。タイトルが示す通り、車両図の詳細な資料が記載されています。大正時代の車両に関する貴重な一次資料ですが、もともとの原本は、かなり劣悪な状態となっていました。なぜならこの原本は、阪急電鉄の正雀車庫から、かつて兵庫県宝塚市にあった遊園地兼動物園の宝塚ファミリーランド電車館へ移管された直後に、水害でかなりの部分が濡れて破損してしまったからです。しかし、資料の修復事業に取り組む鉄道史料保存会によって、修復が試みられました。そして、濡れて破損した部分や消えかかっている組み立て図などを丹念に修復し、1984年に刊行されました。「阪和電気鉄道史」や「大阪電気軌道営業報告書」、「日車の車輌史」など、商業出版でほとんど刊行されない題材を出版している鉄道史料保存会においても、この「新京阪車輛構造図集」は、第一級の資料であるといえます。